日本人は他国に比べて圧倒的に真面目で責任感が強い人が多いのが特徴です。
ビジネスにおいて責任感が強い人の方がきっちり仕事ができて有利と言えますが、その責任感の強さが仇となってストレスで体調を崩したり、うつになってしまうケースをよく見かけます。
12年もの間、一部上場のIT企業で働いてきましたが、責任感の強さが原因でうつになる人が約40名の部署で10名は出ていましたね。
このような考え方の人は、責任感が強すぎる傾向にあるので要注意です。
- お願いされた仕事は自分でやり遂げなければならない。
- 失敗しないためには徹底的に考えるべきだ。
- 自分がやった方が確実に上手くいく。
- 周りに頼るのは自分への甘えでしかならない。
上記は、自分を追い詰めてしまう思考です。
最悪の場合、責任感に押し潰されてうつになりかねない状況なので、仕事に対する考え方をすぐに改めた方が良いでしょう。
とはいえ、無責任に仕事をするのは性格的に難しいですよね?
当記事では責任感が強い人の疲れない働き方をテーマに、責任疲れしてしまう理由と解決策を私の経験を交えて書きました。
あなたのセルフケアのヒントにお役立て下さい。
責任感が強い人の特徴とは?
私が考える責任感が強い人の特徴は以下の6つです。
- 完璧主義者
- リーダー気質
- 真面目
- 努力家
- 約束を守る
- 中途半端が嫌い
責任感が強い人は物事をプラスに考えることができている人。
「仕事が毎日つらくて早く帰りたい」とか言っている人は、上記の考え方には至りませんよね。
つまりは『責任感が強い人=会社にとって優秀な人材』ということにも繋がります。
ただし、裏を返せば仕事をお願いされやすい人でもあるんです。
上記のように責任感が強い人は、無理をすれば達成できるという思考に陥りやすいです。
自分が努力することは成長に繋がるので大事だとは思いますが、度を過ぎたハードワークは身を滅ぼしてしまいますよ。
私の働いていた会社での事例をご紹介します。(登場人物は架空です)
大規模案件のプロジェクトリーダーを任された青柳先輩。彼は責任感が非常に強い人物で後輩からの信頼も厚く、頼れる存在です。
顧客との打ち合わせと課題対応を一人でそつなく行っていたのですが、実は仕事のプレッシャーのせいで精神安定剤を飲まないと眠れない生活を送っていたのでした。
このような生活が長く続いたある日。青柳先輩の身体は言うことを効かなくなってしまい、ベッドから起き上がることが出来なくなってしまいました。
その結果、青柳先輩はプロジェクトの後半に休職されてしまいました。
真面目な人ほど周りに心配かけまいと体調が悪いことを黙ってしまう傾向がありますね。
責任疲れを減らすコツは『自分の限界を知ること』から始まる
青柳先輩の事例の問題点は【自分一人で責任を抱えすぎたこと】です。
責任感が特に強い人は過去の成功経験が多いためか、絶対に失敗したくないという気持ちが強い傾向にあります。
そのせいで重要な仕事を他人に任せるのを極端に嫌がります。
このような思考が当たり前になってくると、『任された仕事は自分でやり通すべきだ』という気持ちが強固になります。
とはいえ、慣れた案件や仕事量が適切なら今のままでも問題ないでしょう。逆にやりがいを感じて楽しく仕事が出来ているはずです。
問題は以下のような状況に陥った時です
- 初めての顧客との大規模案件を任される
- 回しきれない量の案件を掛け持ちしている
- 案件規模に対してメンバーが少ない
このようなケースを自分1人の力で解決するのは難しいのですが、責任感が強いと「上手くいかないのは自分の頑張りが足りないだけだ!」と考えてしまい、残業時間を増やしたり休日出勤で無理をしてしまいます。
その結果、「自分がどうにかしないと・・・」というプレッシャーでストレスを慢性化させてしまうわけなのです。
ストレスでつらいなら、立ち止まって視点を変えてみましょう
「自分はここが限界だと考えてはダメだ」と部活動で教わってきた人も多いかもしれませんが、私は間違っていると思います。
一度、自分ができる仕事量の限界を客観視してこそ、足りない部分が見えてきます。
闇雲に自分1人で突き進んで潰れてしまう前に、上司や同僚に一度相談しましょう。
責任感が強い人ほど周りに頼って仕事をしてしまうと自己評価が下がると考えてしまいがちですが、相談できるということは自分の力量を正しく判断出来ているという事。
あなたの評価が下がるような結果には直結しないはずです。
1人で責任を抱え込まないで!仲間を頼っていいんです
会社に勤めて働くということは、チームプレイを念頭において仕事をするべきです。
自分一人で責任を負う前に、後輩や同僚と分担できないか検討してみましょう。
もしかして、無意識に自分の仕事レベルと比べていませんか?
最初から完璧を求めても仕方ないので、失敗を承知で挑戦させることで後輩も成長していきますよ。
失敗しても後輩と一緒に怒られれば良いじゃないですか。責任感の強いあなたならどうってことないはずです。
とはいえ、あなたがちょっと失敗したくらいで普通の会社は潰れたりしないので、ナーバスになる必要はありません。
仕事の結果よりも、自分が潰されない働き方を模索していきましょう。
私が真面目人間を脱するために行った事
何を隠そう私も20代の頃は超が付くほどの真面目人間で責任感の塊でした。
この時の私は仕事は極力人任せにせず、自分でやってしまうことが多かったです。
真面目な性格だったせいで、依頼した仕事を適当にやられるとイライラすることが多かったのが理由です。
このイライラのせいで人に仕事を依頼するのが苦痛だったのですが、少し視点を変えてみたら楽になりました。
アドバイス
・自分と相手を比べる必要はない
・完璧を求めることはただの自己満足だ
・結果が出せればそれで良い
今の私の仕事スタイルは『責任は持つけど、進め方は基本的に任せる』です。
必要な成果物やヒントは依頼時に伝えるようにしていますが、途中のやり方は間違えていない限り委ねるようにしています。
細かく指示をしないで仕事をしてもらえた方が、自分は別の仕事に集中できるので気分が楽になることを知りました。
まとめ:責任感のバランス調整をして働く思考を身に付けよう
責任感が強いことは、仕事でプラスに働く考え方なので変える必要はありません。ただし、バランス調整はしましょう。
全て自分で抱え込むのではなく、つらくなる前に周りと調整する思考を持つと責任疲れをグッと減らすことできますよ。
私は責任感70%くらいがちょうど良いと考えています。
すべて自分が見ないとダメだと考えるとつらくなるので、残りの30%は徹底的に任すくらいの気持ちでいた方が仕事はうまくいきますよ。
ぜひ、心の負担を減らして働ける習慣作りをしていきましょう。