悩み事
仕事を覚えられなくて失敗ばかり。悪気は無いのに繰り返してしまう。
先輩に怒鳴られて嫌になる…自分が悪いから文句も言えなくて落ち込むわ。
仕事の失敗を繰り返すのって精神的につらいものです。
「なんでお前ばかり失敗するんだよ!」なんて先輩に怒鳴られでもしたら、落ち込んで仕事も嫌になってしまいますね。
多くの人は仕事ができないのは『自分のスキル不足』や『理解力が足りないだけ』と考えているかもしれませんが、それが根本的な原因ではない場合がほとんどです。
現に一度注意されたから気を付けたはずなのに、同じ失敗を繰り返してしまうことあるのではないでしょうか。
では、何が原因なのか?
たしかに仕事の覚え方が悪いというのも一理ありますが、もっと本質的な部分に目を向けてみて下さい。
12年間IT業界の現場で働き続けてきた私の結論は『仕事ができないのではなくて、業務内容・職場環境とあなたの相性が悪いだけ』と考えています。
『仕事ができない人』って定義は、結局のところ周りの人間の決めつけです。
たまたま担当した業務内容や職場環境が本人に合っていないだけ。ちょっとした転機でいくらでも改善されます。
現に職場で担当業務が変わっただけで、毎日生き生き働くようになった人を何人も見てきました。
どうか悲観する前に、周りの環境から変える動きを取っていただきたい。
当記事では仕事ができないと言われてしまう原因と、どのように振舞えばあなたが苦しまないで済むのかを書いています。
仕事ができないと言われてしまう原因
冒頭で述べた通り、仕事ができない人というのは周りが勝手に決めつけているだけです。
私が大嫌いな言葉の一つですね。
主に以下のように同僚・上司から判断されてしまうと、仕事ができない社員のレッテルを貼られてしまいます。
- 自主的に動けない
- 不注意やミスが多い
- 言われた仕事ができない
- 仕事の覚えが悪い
【自主的に動けない】以外は仕事の結果が判断材料となっています。と言っても、【自主的に動けない】も、元を辿れば『仕事の失敗を繰り返して萎縮して動けない』ケースが当てはまるので関連性は高いのですが。
仕事の結果で判断されるとなると『期待した通りか、それ以上の結果を出せない=仕事ができない人』ってことになります。
結局、評価する側のモラルに委ねられてしまうわけなんですよ。
あなたは、A(原田さん)とB(飯尾さん)どちらが優秀な人物だと思いますか?
A:得意な業務を失敗なく終わらせる原田さん
B:強引に苦手な設計書作成を任せられて失敗ばかりの飯尾さん
普通に考えると、飯尾さんは失敗が多いということで【仕事ができない人】と思われてしまいがちですよね。
しかしながら、原田さんは自分が得意な仕事をこなしているから失敗しないだけです。おそらくは同じように苦手な仕事を任されてしまうと、失敗してしまうでしょう。
同僚や上司が業務レベルなどの状況判断ができる優秀な方なら良いのですが、ほとんどの場合は仕事の結果だけ見て判断してしまうわけです。
あなたが失敗を繰り返してしまう根本原因は『自分に合わない仕事に挑戦している』からです。決してあなたが人より優れていないということではありません。
単純に割り当てられた仕事があなたに合わなかっただけなのです。
環境とは恐ろしいものです。
あなたも同じように不得意/不慣れな仕事に挑戦しているのではないでしょうか。
結果だけ見て攻める人は状況が見えていない無能な人です。まったく悩む必要無いですよ。
仕事ができないと思わせているのは『自分を取り巻く環境』
一度でも、自分が『仕事ができない人』だと考えるようになってしまうと、抜け出すのは容易ではありません。
もちろん自分が努力して変わるというのが最善ですが、元々苦手な仕事を克服するのは割と険しい道のりです。さらに、一度『仕事ができない人』と思われてしまうと、その人の悪い面ばかり注目されてしまい、良い面に気付いてもらえなくなってきます。
1つ実例をご紹介します。(名称は架空です)
後輩の山崎君は、周りから『仕事ができない人』というレッテルを貼られていました。
山崎君はプログラムの設計書を書くのが苦手で、誤字脱字や仕様間違いをして怒られることが多いです。
先輩社員の加藤さんは山崎君をブースに呼んで、何度も同じ指摘を受けないように熱心に説明していましたが、まったく改善されません。
何度も間違いを繰り返すうちに、普段は優しい加藤さんも、さすがに頭に来て「この前、同じ指摘をしたばかりだろ!」と怒鳴ってしまいました。
山崎君は神妙な面持ちで聞いてはいましたが…その後も改善される気配はありませんでした。
山崎君がいくら注意されても、改善できない理由は以下の2つです。
・設計書を書く事に苦手意識を持っている(業務内容)
・自分はダメな人間だと思い込んでいる(環境)
設計書を書くのが苦手な山崎君ですが、実はプログラム作成やデータ加工作業は大得意です。つまり、単純に設計書を作る作業が向いていないだけなのです。
であれば、設計書作りは得意な人にお願いして、山崎君は得意なプログラム作成に従事すれば良いだけなのですが…会社というものは好き・嫌いで仕事を選ばせてくれるほど優しい場所ではありません。
本当は「嫌だ!」って言いたい。けど、任されたからにはやるしかないのが会社員のつらいところですよね。
さらに、周囲からは【山崎君=いつも加藤さんに怒られている人】と強く印象に残ってしまった結果、「あいつは仕事ができないんだ」と思われるようになってしまったのです。
つらいですよね。
長期化する前に業務変更・異動の検討を
極論を言いますが、人には必ず【向き/不向き】があります。
どんな仕事でもオールマイティにこなせる天才も稀にいますが、基本的に過去の経験や性格によって得意な仕事と苦手な仕事が決まってきます。
参考例
・プログラム構築は得意だけど、文章作成は苦手。
・顧客との調整は得意だけど、プレゼンは苦手。
・データ入力は得意だけど、電話応対は苦手。
正直、向いていない業務を克服するのは時間がかかるし、嫌いな事を続けることになるのでストレスも溜まります。
短期間だけやることがわかっているなら我慢をするのも手ですが、半年以上我慢を続けて「お前は仕事ができないな!」なんて罵られているようであれば、すぐに今の環境から抜け出すのが得策です。
そのまま同じ環境に浸かっていても、苦しみからは解放される可能性は低いでしょう。
最悪、うつになってしまう可能性さえありますよ。
あなたの会社がどれだけ風通しの良い職場かによりますが、以下の2段階で業務内容の改善をしてみましょう。
①:上司と会話orメールをして、担当業務を変えてもらえないか相談する
②:上司と会話orメールをして、他部署に異動させてもらえないか相談する
①の業務変更で解決するのがベストですが、そもそも自部署の業務が全般的に合わないと感じているのなら②の選択肢もありです。
大手企業であれば、『社内公募制度』『自己申告制度』『社内FA(フリーエージェント)制度』など、キャリアアップの一環で部署異動が可能な会社もありますから、自社の人事制度を一度確認してみましょう。
尚、「仕事ができないと思われているのが嫌なので」と上司に正直に伝えてしまうのはダメですよ。確実に渋ります。
あくまで、「キャリアアップしたい」とか「他事業部の仕事も経験してみたい」といった前向きな理由で調整するようにして下さい。
勇気を出して行動しないと活路を見出すことはできませんよ。
そもそも自社の働き方や企業体制に不満があって、どうせなら社外でキャリアアップに挑戦してみたい。
あなたがそのように考えているのなら、一度『転職エージェント』に相談してみると良いでしょう。
『転職エージェント』はあなたの代わりに理想の転職先を探してくれる、厚生労働大臣の認可を受けた人材紹介サービスです。
転職先の紹介だけではなく、本当に転職すべきか迷っている人にも親身になって相談に乗ってくれます。
今は「仕事ができない」と思われているのがつらくて冷静な判断が出来ていない可能性があるので、転職する気が無くても客観的なアドバイスをもらう場として利用してみるのも手です。
以下の3社は転職有無に関わらず、会員登録だけで無料利用できます。
おすすめ転職エージェント
とりあえず相談してみたいだけなら、DODAは担当者の質が良いのでおすすめです。
私も一度転職する時に、DODAのお世話になりました。
女性の担当者だったのですが、強引に転職を促すようなアプローチも無く、落ち着いて求人を比較検討できたのがよかったですね。
尚、話を聞いてもらって今の会社でもう少し頑張ろうという気持ちになったら、『登録情報設定』画面から『利用停止』を押せば、エージェントサービスの利用を停止することができます。お手軽ですね。
まとめ:仕事ができる環境を模索していきましょう
あなたを取り巻く環境が原因で『仕事ができない人間』にさせられている事実についてお話させていただきました。
悪いのはすべて自分のせいではないとわかったことで、少しは気分が楽になったんではないでしょうか。
どこの会社にも、あなたの足を引っ張る人もいれば、逆に伸ばそうと考えてくれる人もいます。
要はそういう人と出会えるかどうかだけなんですよ。
今の部署で働き続けることが全てではありません。時に見限る勇気も必要なんです。
ぜひ、広い視野で働きやすい環境を探していって下さい。